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2月8日午前9時30分に、「仙台城の石垣を守る会」の平川新、菊池勇夫、斎藤
善之、柳原敏昭およびJ.F. モリスが、仙台市長に「仙台城本丸の石垣修復に関する
要望書」を提出しました。
これに対して、市長の代理 として、渡邉康夫建設局長、天野義信百年の杜推進 部
長、森下宏次長、佐々木正明次長、草修公園課長、宮城重通同課主幹等が応対し ま
した。
最初に平川が要望書を渡邉局長に手渡し、石垣修復に つ いての要望を口頭で伝え
ました。
渡邉局長は、これに答える形で次の説明をしました。
1)今回の工事の基本姿勢は、第一には、本丸石垣下の市道を通る市民の安全を
確保すること、第二には、安全確保を優先させた上で、できる限り伝統技術を伝承す
ることにある。
2)石垣普請の伝統工法とは、空積み、盛土、裏込であると理解している。
3)今回の修復は、旧石垣の石をできる限り使用している。ただし、破損したもの
や、非常な過重がかかっていると思われるところでは、新石材を使っている。
4)工法として、前述の伝統工法を使っている。
5)石垣工事は、平成14年(2002)年に完成させる予定である。
6)市が進めている石垣修復の構造については、解散前の石垣修復検討委員会におい
て了承されたものであり、問題はない。また、現在も、石垣の専門家に工事を見ても
らい、個別的に技術指導を受けている。
7)要望書にある検討委員会の再設 置は必要ないし、そのような委員会を設けるつ
もりはない。
続いて天野部長から石垣の構造について次の補足説明がありました。
1)石垣の修復は、発掘されずに今も地中に埋もれている旧石垣の基礎部分の上での
工事となるため、十分な基礎固めができないという制約がある。旧来の石垣では、下
方ほど破損石材が多く、これらの石は、明らかに下方にかかっていた過重に耐えられ
なかったので、そこの石材に特に配慮する必要がある。今、石垣積み直しの最下層に
使用している長方形の石は、過重を均等に受けるのに一番いい形である。
2)石垣の積み方、構造について現場で専門家から指導を受けて行っている。なるべ
く元の石垣に近い形で再現するように努める。
3)意見書にあった木ッ端石の問題について、石垣背面の木ッ端石は、年月とともに
相当空洞化が進んでおり、これが石垣ハラミの一つの原因になっていたと考えてい
る。したがって木ッ端石が多ければ石垣が安定するとはいえない。しかし、木ッ端石
の役割と影響については専門家の意見が分かれている。
4)伝統工法の空積み、裏込め、盛土を採用しながら、市道の安全確保を最優先させ
る。工事は、各地での石垣修復で経験をつみ実績のある石工が当たっており、技術指
導もしかるべき専門家から受けている。
5)今回の修復では、将来の安全性の確保も重要な課題である。コンピュータ解析を
行った結果、下の積み直し部分に使用している石材の形に辿り付いた。しかし、これ
はあくまでも基礎部分で使用する形であり、三段目以上に進むにしたがって元の形の
石材を積む予定である。
6)元の石材の大きさや形は、ランダムで不統一だった。力学的にみて一定性がない
ので、市独自の解析に基づいて、良いと思われる形の石材を使用している。
こうした 市当局の説明に対し、平川が次の意見を表明しました。
1)仙台城本丸石垣の旧来の姿こそが真の「伝統工法」である。
2)専門家の指導を受けながら工事を進めているとの説明だが、この指導は個別的に
行われている上に、指導の内容がまったく公表されておらず、どのような「指導」な
のか分からない。市が意見を聞いた専門家の中には、今の工法を批判している人がい
るではないか。
3)そもそもどういう工法で発注したのか。もし仕様書で長い石材を使うことになっ
ていれば最初から伝統工法に反したやり方ということで重大な問題だ。また仕様書と
違うやり方ということになれば、これもまた重大な問題だ。
4)古い石材も削っているということだが、なぜか。
5)石垣等検討委員会は、今行われているような工法を了承したと言うが、検討委員
会が了承したものには、石を従来と違った形ではめ込むような工法がはたして含まれ
ていたのか。今の工法がどの段階で決まったかを確認するために、工事発注にかかわ
る仕様書等の情報開示を求める。
6)昨年11月に藤井市長は国の史跡指定を目指すと表明した。しかし、石垣中に元
の石材と著しく異なる形状の石材を使用することは、仙台城の国史跡指定をさらに遠
ざける結果になりかねない。市としては、本当に国の史跡指定を目指す気があるの
か。
平川の指摘に天野部長は、次の補足説明を行いました。
1)長方形の石材については、非常に大きな過重を受ける個所に使用するものであ
り、再破損を防ぐためにこの形状が一番良いと判断している。上部では元の形の石を
使う。
2)旧石材を削っているという指摘については、旧石材の表面を荒削りすることに
よって
表面摩擦力を高め、安定性を高めるのが狙いである。今回の工事は、安全確保が第一
の狙いであり、そのために土木・石垣の専門家の意見を取り入れ、工事を経験豊かな
石工に任せ、万全を期している。
守る会としてはもっと議論をしたかったのですが、10時から会議室を使用の予
定ということで、残念ながら時間切れのため、ここで会見は終了となりました。終わ
りに 渡邉局長は、意見書提出についての礼を述べ、今後も良い意見があれば忌憚な
く聞かせてほしいと話しました。
なお、会見場には多くのテレビカメラや記者が取材につめかけてきました。ライト
がまぶしかったほどです。
会見のあと、「守る会」のメンバーは記者クラブで記者会見をし、現在の工法で石積
みを続けると仙台城石垣の文化財としての価値が大きく損なわれることを強調しまし
た。また、市当局の回答をどう評価するかという質問がありましたので、調査検討委
員会を設置する意思はないという発言は問題であり、今から仕様書等の情報開示の手
続きに入る、等のやりとりをしました。
(2月16日 J.F.モリス)
2,
「仙台城の石垣を守る会」では、去る2月8日に、仙台市公園課に対して、下記3点
の情報開示を請求しておりました。
@石垣積み上げ工事に関する資料(仕様書等)
A石積みに関して専門家から聴取した意見の記録
B石垣の下部に大幅に新補材を利用するに至った根拠に関する資料
情報開示については、14日以内に開示するかどうかの決定を通知するとなっていま
すので、昨日22日に、公園課の主幹から連絡がありました。ところがその通知は、関
係資料が膨大で目録作りが間に合わないので、開示は条例にもとづき60日の延期をし
たい、というものでした。「やむを得ない理由」があれば情報公開条例により60日の
延期が認められている、ということでした。
こうした驚くべき通知に対して私は、以下のような抗議を致しました。
・そのような一方的な通告は、とうてい容認できない。
・市政情報センターの係官からは、とりあえず開示申請書類には「〜関係」という
形で書いておけば、請求後に担当の公園課と打ち合わせをして請求資料を絞り込んで
いくことになる、と説明があった。だから、あのような一般的な書き方をした。その
ため当然、請求後に公園課から打ち合わせについて連絡があるものと思っていた。し
かるにその打ち合わせもしないままに、一方的に60日の延期を通告するとは何事か。
こういうことであれば、市政情報センターの対応の仕方自体を問題にせざるをえなく
なる。
・我々は、全ての資料を開示してほしいと要求しているのではない。全ての目録を
作ってほしいなどという要求はしていない。そちらが勝手に目録を作っておきなが
ら、目録作りが間に合わないという理由で60日の延期を一方的に通告することなど容
認できない。
・延期通告をする前に、一度、開示資料について話し合いの場をもったらどうか。
・もしそれでも60日の延期を通告するのであれば、あらゆる対抗手段をとらざるを
得ない。
等々、30分ほど押し問答をしました。このときは、公園課主幹のほうで市政情報
室がどのような話し方をしたのか確認してみるということで終わりました。
その後、当日の夕方、こちらから公園課主幹に電話をし、朝の話はどうなりまし
たかと尋ねると、これまた驚くべきことに、60日延期の通知の手続きをしましたとい
うので、驚いた私は、以下のような抗議をしました。
・それでは話が違うではないか、断じて容認できない。
・そのような対応をする公園課を強く批判せざるを得ない。
・60日も延期するというのは、時間稼ぎの引き延ばし策ではないか。その間に今の
やり方で石積みをやってしまうつもりではないのか。容認しがたいことだ。
・全ての文書を出せと言っているのではないのだから、ちゃんと打ち合わせをする
べきだ。
・我々は、つまらない手続き論で争いたくはない。なぜちゃんとした対応をしない
のか。
・明日23日午後あるいは26日(月)午前中にでも話し合いの場を作ってほしい。
等々の発言をしました。これに対して主幹は、今は課長がいないので明日相談してみ
る。市議会開催中なので来週の28日あたりはどうか、と言うので、開示を60日も引き
延ばした上に、話し合いも28日まで引き延ばすつもりか、このような対応をしている
と、我々は怒りがますます強まってくる、おそくとも来週月曜日午前中には話し合い
の場をもつようにしてほしい、と強く要請しました。
昨日の公園課とのやりとりの大要は以上の通りです。
なお、本日23日(金)のお昼に公園課主幹から連絡があり、打ち合わせには応じる
が、26日(月)午前は都合が悪いということでしたので、27日(火)午前10時から、
市役所の市政情報センターにて打ち合わせをすることになりました。
今後もねばり強く、早急なる情報開示を求めていくつもりです。
(3月23日 平川新)